不発弾の長期的影響

ウェンディ・ローセン7 3月 2025
画像提供:GEOMAR – Jens Greinert
画像提供:GEOMAR – Jens Greinert

1946年、軍需品を積んだポーランドの貨物船「SSキェルツェ」がイギリス沖約4マイルで沈没した。1967年に同船を引き揚げようとした際に、マグニチュード4.5の地震に相当する爆発が起きた。

その時は誰も負傷しなかったが、幸運ではなかった人もいる。1945年以来、北海に投棄された不発弾(UXO)により110人以上が死亡した。

今週Marine Technology News で報告された研究では、こうした兵器がもたらす別のリスクが調査された。GEOMAR ヘルムホルツ海洋研究センター (キール) の研究によると、バルト海南西部には不発弾から放出された溶解性有毒化学物質が約 3,000 キログラムあるという。不発弾には TNT (2,4,6-トリニトロトルエン)、RDX (1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジン)、DNB (1,3-ジニトロベンゼン) などの有毒物質が含まれており、金属ケースが腐食すると海水中に放出される。

金属ケースが腐食し続け、より多くの有毒化合物が放出されるため、汚染は時間とともに増加すると予想されており、このプロセスは少なくとも800年間続くと予測されている。

欧州の海域に投棄された推定160万トンの弾薬の脅威を軽減するために、EUが資金を提供する2つのプロジェクトが昨年開始された。プロジェクトチームは、不発弾の検出と分類のためのロボット工学、3Dイメージング、AIサポートの進歩を目指している。

兵器には、一発の弾丸から弾薬箱、500kg爆弾まで多岐にわたり、請負業者であるSeaTerra、Eggers Kampfmittelbergung、Hansataucherが実施した予備除去プロジェクトには、兵器箱を取り除くためのさまざまなグラップルを備えたデッキクレーン、小型砲弾を水中バスケットに入れるためのロボットアームを備えたクローラー、待機中のダイバーを乗せたROVが含まれる。

Marine Technology Reporter 誌の最新号には、クローラー技術に関する詳細な記事が掲載されています。防衛アナリストであり、Strikepod Systems の創設者でもある David R. Strachan 氏が執筆した記事では、爆発物処理を含む任務範囲を持つ米国海軍の水中クローラーの開発について取り上げています。