英国のウィリアム王子は日曜、これは「これまで直面したことのない」課題だとして、世界の指導者と企業に対し、地球の海洋を守るために緊急の行動を取るよう呼びかけた。
ウィリアム王子は、月曜日にフランスで始まる国連海洋会議に先立ち、海水温の上昇、プラスチック汚染、乱獲が脆弱な生態系とそれに依存する人々に圧力をかけていると述べた。
「かつては豊富と思われた資源が、私たちの目の前で減少しつつある」と英国王位継承者のウィリアム王子はモナコで開催されたブルーエコノミー・金融フォーラムで語った。
「簡単に言えば、海は甚大な脅威にさらされているが、自ら再生できる。しかし、それは我々が今、共に行動を起こす場合に限る」と、同氏は投資家と政策立案者らの会合で述べた。
今週の国連会議は、海洋生物多様性の保護に関する条約をより多くの国々に批准させることを目的としている。この条約は現在、発効に必要な署名国が不足している。
ウィリアム王子は、10年以内に環境問題への取り組みを大きく前進させることを目的に2020年に王子が創設したアースショット賞の創設者として、日曜日の集会で演説した。
土曜日、ウィリアム王子の事務所は、世界で最も有名な自然番組キャスターの一人であるデイビッド・アッテンボロー氏と、海の窮状を調査した最新ドキュメンタリー「オーシャン」について話しているウィリアム王子のビデオを公開した。
「この映画のために撮影された映像を初めて見た時、私が愕然としたのは、私たちが深海底に対して行ってきた行為です」とアッテンボロー氏は語った。「もし陸上で少しでも同じようなことをしたら、誰もが激怒するでしょう」
英国はイングランド海域での底引き網漁業の禁止期間の延長を求めている
英国政府は月曜日、著名な博物学者のデービッド・アッテンボロー氏やウィリアム王子が世界の海洋を保護するための緊急対策を求める中、海洋生物を保護するために底引き網漁の禁止を延長する計画であると発表した。
政府によると、この計画は海洋・漁業関係者との協議を経て策定される予定で、英国の海域約3万平方キロ(1万1600平方マイル)の41の海洋保護区にまたがる海域で、底引き網漁(海底に沿って大きな網を引きずる漁法)を禁止することになるという。
この措置により、重要な海洋生息地が保護され、ロブスター、ハマグリ、ソフトコーラル、ラングスティーヌといった生物種が保護されるだろうと政府は述べている。現在、イングランドの海底約1万8000平方キロメートルが禁止区域となっている。
「底引き網漁業は貴重な海洋生物と生息地に損害を与えています」とスティーブ・リード環境大臣は声明で述べた。「緊急に対策を講じなければ、私たちの海は取り返しのつかないほど破壊されてしまうでしょう。」
フランスで開催されている国連海洋会議は、世界の海洋と海底を乱獲やその他の人間の活動から保護するための条約の合意を目指している。
(ロイター通信 - マイケル・ホールデン記者、ヘレン・ポッパー記者、アレクサンドラ・ハドソン記者による編集)